カルカッソンヌの夜(Carcassonne, Mar 26-27, 2016)。
せっかくなので夕食後少し周辺を散歩して夕景を楽しんでから宿に戻ることにした。
フランス南部とはいえまだ3月は肌寒い。太陽が傾くたびにぐんぐん気温が下がる。
真夏のようだった昼間とは大違い。昼間は大混雑だった城内もこの時間になると人もまばら。とても静かだ。
なんだかこの壮大な景色を独り占めしている気分になる。贅沢。
誰も居ない城壁に上り(注:階段があって誰でも登ってよい場所です)空を眺める。
もっと長い時間この景色を眺めていたいのだが、吹きさらしのこの場所は寒すぎるっ。
城壁の内側は風が和らぐ。さすがにこの時間にテラスでお酒を楽しむ姿は見られないがみんなライトアップされている景色を眺めては写真に収めていく。
カルカソンヌは全てがオリジナルではなく、19世紀に行われた改修が一部批判を受けているらしいがそれでも私には感慨深い。
何せ2,500年余前に建築された箇所がまだこうやってここに残っているのだから。
なんと表現したらいいのか、語彙の少ない私には難しい。言葉を失うほどの圧倒的な存在感があった。というのがやっとかもしれない。訪問する前は「世界遺産になっているとはいえ、大したことないかもしれないな」などとたわけた考えを持っていた自分を反省したい。笑
(実は私、一般的に人気のある大規模な観光地が余り好きではありません。というのも本やインターネットで見聞きしていた評判ほど良かったことがないので…)
” Voir Carcassonne et mourir”(カルカッソンヌを見ずして死ぬな)といわれるほど特別な場所だということを私も実感した。まさに「百聞は一見にしかず」。